Jpn ヘリコプター搭載型巡視船 PLH31 しきしま型 MSA

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ヘリコプター2機搭載型巡視船 PLH31「しきしま」型
日本−フランス間の、プルトニウム輸送船の護衛船として、平成4年4月に建造された、ヘリコプター2機搭載型巡視船。平成4年11月から平成5年1月にかけて、直ちに、プルトニウム輸送護衛の任務に就き、無事完遂した。平成5年の海上保安庁観閲式で、初めて公に姿を現せた。
任務の性格上、ヨーロッパから日本迄、無寄港で航海できる、長大な航続力を持っている。
PLH21「みずほ」型の改良型とされるが、海上保安庁最大の巡視船で、その大きさは、海上自衛隊のイージス護衛艦「こんごう」にも匹敵する。
空域監視装置(対空レーダー)、機関砲をも装備し、船体も艦艇構造とされている。
その運用は、極めて秘密にされ、建造自体もあまりオープンにされていなかった。
現在でも、見学や乗船は、家族や、乗員以外の職員さえも制限されている。
日本の核利用政策の変更に伴い、プルトニウム需要が減少し、輸送護衛の任務は、当初計画ほど実施されていない。
代わって、東シナ海での海賊対策など、航洋性を発揮した任務に就く機会が多くなっている。
平成15年9月にはオーストラリア近海で行われたPSI演習「パシフィックプロテクター」にも参加している。
平成16年11月には、「アジア海上セキュリティ・イニシアチブ2004」に基づいたアジア各国との海賊及び海上テロ対策に関する相互協力及び連携の推進・強化策の一環として、フィリピンへ派遣されている。
対空レーダーや、機関砲を備え、艦艇と言って何ら遜色の無い勇姿だ。
搭載艇の詳細は公表されていないが、その艇体から見て、かなりの高速発揮が可能と思われる。
船体は艦艇構造ではあるが、船尾は丸型で、優雅さを漂わせている。
海上保安庁で唯一シュペルピューマヘリコプターを2機搭載している。
長船首楼型船型であるが、ヘリ甲板があるため、平甲板型に近いシルエット。
実際の戦闘能力は別にして、カナダのハリファックス級哨戒護衛艦より、強力そうなシルエットとなっている。
平成22年度計画で、2番船「あきつしま」建造されおり、平成25年8月の竣工が見込まれている。
船名は、日本の古来の名称「敷島」に因んで命名されている。

総トン数: 6,500t
全長: 150m
最大幅: 17m
深さ: 10m
主機: ディーゼル4基 2軸
速力: 約25kt
航続距離: 20,000浬
武器: 35mm連装機関砲×2,20mm多銃身機関砲×2
搭載ヘリコプター: ユーロコプターAS332L1スーパーピューマ×2
船質: 鋼
航行区域: 遠洋(国際航海)

同型船
PLH31 しきしま 平成4年4月8日 横浜


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PLH31 しきしま(94.5.22観閲式)



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新規作成日:2001年11月28日/最終更新日:2013年4月10日