Jpn 護衛艦 DDG177 あたご 型 JpnE



イージス護衛艦
AEGIS DESTROYER
最新最強の艦隊防空中枢艦

海上自衛隊最大最強の護衛艦 天空の守りは鉄壁
護衛艦 DDG177 あたご (DDG177あたご型)
次期防衛力整備計画により建造が計画されている、イージス護衛艦である。
「こんごう」型に対して、ヘリコプター搭載能力を加え、搭載するイージスシステムも、一部国産化が計られる。
外観は、アメリカのイージス駆逐艦「アーレイバーク」級の、フライトUAと、結果的にそっくりであるが、防空中枢艦として、旗艦設備を充実させた為、艦橋は大型化している。
格納庫を後部に設けたため、艦橋後方にある2面のフェーズドアレイレーダーの装備位置も、1層上げられ、後方視界の確保が図られている。
「こんごう」型では、「アーレイバーク」級に比べてステルス性能に疑問が投げられていたマストも、改善が図られている。
満載排水量は、海上自衛隊護衛艦としてはじめて、10000tに達する。
中距離弾道弾の脅威に対抗する為、イージスシステムにも、この対応能力の付与かアメリカを中心に検討されており、本型にも将来搭載が予想される。
本型就役時には、順次、在来型の対空誘導弾搭載護衛艦とのリプレースが進むが、中距離弾道弾防衛システムを視野に入れれば、増勢と言う必要性も出てくる。
搭載する127mm砲は、「こんごう」型のOTOメララ社のものに代わって、アメリカ製のものが搭載されるようである。このMk45Mod4は、62口径と長砲身で、発射速度こそ毎分20発と半減するが、最大射程は5割増で38000mを超え、更にERGMロケット推進長距離誘導砲弾を使用すれば最大射程は110kmを超える。
この砲は、アメリカ海軍のイージス駆逐艦 DDG81 Winston S.Churchill 以降に搭載される、Mk45Mod4で、誘導砲弾も使用できるもので、従来の54口径に対し、62口径と長砲身である。
Mk41 VLS 垂直発射機は、スタンダードミサイル、アスロック、シースパローの発射が可能。
8セルを1組として、あたご型には、4組(32セル)と8組(64セル)が搭載される。
「こんごう」型では、各3セル分はキャニスター搭載用クレーンの格納スペースに使用されており、ミサイル弾数は、29発と61発となっていたが、7700t型DDGでは、キャニスター搭載用クレーンが廃止され、フルスペースにミサイル搭載できる。
尚、1番艦にはなかったTASSが、2番艦には搭載されるようである。

1番艦(14DDG)は、平成14年度予算で計上され、16.4.5に起工、17.8に進水、平成19年3月の就役が見込まれている。
2番艦(15DDG)は、平成15年度予算で計上され、17.4.6に起工、18.8に進水、平成20年3月の就役が見込まれている。
イージス・システムはベースライン7を搭載する。
アメリカの売却額は、約5億7800万ドル(約750億円)の見込み。
艦名の「あたご」は、山岳の名称では有るが、言うまでもなく、重巡洋艦「高雄」級の1艦のリバイバルである。
尚、本艦の命名に当たっては、部内応募により、旧海軍を代表する艦名が候補に挙がったが、時期尚早との判断から見送られたという。
また、二番艦の艦名は「あしがら」で、重巡洋艦「妙高」級の1艦のリバイバルである。
DDG とは Guided Missile Destroyer の略号で、元来は、ミサイル駆逐艦 の意。

同型艦
艦種 記号・番号 艦名 竣工/編入 配属 定係港 建造所 計画年度 退役 備考
護衛艦 DDG177 2317号艦  三菱長崎 H14 建造中・平成19年3月竣工予定
護衛艦 DDG178 2318号艦 三菱長崎 H15 建造中・平成20年3月竣工予定

基準排水量:7250t / 満載排水量:9485t
主要寸法 全長161m×幅21.0m×深さ12.0m×喫水6.2m
主機:COGAG ガスタービン4基2軸, 出力:100000PS
速力:約30kt
船型:平甲板型(遮浪甲板型), 乗員:約300名
主要装備:  127mm62口径単装砲:1基
 高性能20mm多銃身機関砲(CIWS):2基, イージス装置一式
 4連装SSM発射機:2基, 3連装短魚雷発射管:2基
電子装備:  OPS-20 航海レーダー
 OPS-28D 対水上レーダー
 SPY-1D フェーズドアレイレーダー
 SPG-62 射撃指揮装置(スタンダードSAM管制用/127mm砲用)
 NOLQ-3 電子戦装置(ESM/ECM)
 URN-25 TACAN
 LINK16 アンテナ
 UPX-29 IFF
 ORQ-1 ヘリコプター用データリンク装置
 USC-42 衛星通信アンテナ
 インマルサット衛星通信アンテナ
 スーパーバード衛星通信アンテナ


参考
防空システム イージスへの系譜
イージス防空システム
弾道ミサイル防衛
日本の弾道ミサイル防衛
2006.6テポドンへの対応
2008.2.19 護衛艦あたご漁船と衝突




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新規作成日:2001年12月3日/最終更新日:2006年11月15日