Jpn 掃海艇 MSC601 ひらしま 型

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機雷戦艦艇
MINE WARFARE SHIPS
世界一の掃海能力を持つ海上自衛隊の掃海艦艇

掃海艇
MINESWEEPER COASTAL

最新ハイテク掃海艇
掃海艇 MSC601 ひらしま (MSC601ひらしま型)
目下最新鋭の掃海艇であるMSC681すがしま型の後継で、平成16年度予算で概算要求された。
「すがしま」型の後継として建造される、第Y世代の量産型掃海艇。
「すがしま」型は、湾岸戦争の教訓から、機雷掃討能力を向上させ、設計されていた。
湾岸戦争当時(平成3年)の我が掃海艇部隊は、その活躍こそ目覚しい物が有ったものの、その装備は、列国に比べ、第2次大戦時の水準に近いといっても過言ではなく、その発揮された能力は、すべて掃海艇乗員の錬度で補われて余りある物であったが、「すがしま」型の就役により、ようやく、装備の面でも、世界最高の域を回復する事となった。
本型はその改良型である。
船体は木製で、磁気機雷への影響を押さえる、構造とされている。
「すがしま」型が上部構造物を挟んで両舷並立の2本煙突であったのに対して、1本煙突とされ、また、船首楼部分が若干延長されている。
また、「すがしま」型が掃海具などを英仏から導入したのに対して、国産化が図られている。
搭載する機雷処分具は、新型機雷掃討具(S-10)で、技術研究本部開発の、最新の物である。

敷設される機雷には、係維機雷(海底に置かれた重りから伸びるワイヤーで海中に係維されている物)、感応機雷(海底に敷設され、艦船が通過する時の磁気、あるいは、水圧にの変化、推進音などに感応して爆発する)などがある。
係維機雷に対しては、掃海艇から係維掃海具(切断機)を曳航し、係維ワイヤーを切断し、浮揚した機雷を射撃爆破する。
磁気機雷に対しては、磁気掃海具(長い電線)を曳航し、電流を流す事により磁場を発生させ、反応させて爆発させる。
音響機雷に対しては、音響掃海具(発音体)を曳航して、反応させて爆発させる。
実際の掃海に当たっては、これらを複合して実施される。
また、近代の機雷は、航過計数機(カウンター機能)が付いており、当初の感応は無視し、一定回数を超えてから爆発するものや、磁気、音響など、複合条件が合致して初めて爆発するものなどがあり、厄介である。
機雷掃討は、機雷探知機により、海底の機雷を捜索発見し、水中処分員や、機雷処分具により、爆薬を取り付け、爆破処分する。
掃海艇は、かつては日立造船神奈川工場と、NKK(日本鋼管)鶴見製作所で、建造されていたが、2001に、日立造船と、NKK(日本鋼管)の造船部門が統合され、ユニバーサル造船となり、日立造船神奈川工場と、NKK(日本鋼管)鶴見製作所も、ユニバーサル造船京浜事業所として統合され、今後の建造はユニバーサル造船京浜事業所(旧NKK側)で行われる。
約158億円(平成18年度予算)。
掃海艇には、島の名称が付けられており、島名に因んで付けられている。
MSC とは Minesweeper Coastal の略号で、元来、沿岸掃海艇の意。

同型艦
艦種 記号・番号 艦名 竣工/編入 配属 定係港 建造所 計画年度 退役 備考
掃海艇 MSC601 ひらしま号艇  ユニバーサル京浜 H16 建造中・平成20年3月竣工予定

推定要目
基準排水量:570t / 満載排水量:680t
主要寸法 全長54+m×幅9.4m×深さ4.2m×喫水2.5m
主機:ディーゼル2基2軸, 出力:1800PS, 速力:約14kt
船型:長船首楼型, 乗員:約45名
主要装備:20mm機関砲:1基, 掃海装置:一式
小型係維掃海具、性能向上型低電力磁気掃海具、性能向上型低電力音響掃海具、水中航走式機雷掃討具、が装備される。


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新規作成日:2003年10月15日/最終更新日:2006年9月27日