敬礼

敬礼

階級組織、制服組織、で良く行われる挨拶。
軍隊、警察、消防などのほか、鉄道などでも良く行われている。


挙手の敬礼

一般に、右手をあげて肘を曲げ、手のひらを左下方に向け、人差し指を頭の前部にあてて行う挙手の敬礼が有名である。
たまに、真似のつもりで、左手で行うものが見られるが、単なる認識違いである。
また、挙手の敬礼と上体を傾けるお辞儀を同時に行うものがあるが、日本的な丁寧さのつもりなだけで、礼式としては正しくない。
また、手のあげ方や、位置など、国や組織、時代によっても色々異なる。
開放的なところでは、カッコつけのつもりで色々個性的なことをするものもいるが、厳格な組織では、誰がやっても同じに揃っている。
本来、敬礼は、意義を正して敬意を表するものであるから、必要以上に個性的なアレンジをしたものは、不敬でもある。
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ナチス式の敬礼

ナチスドイツのヒットラーの敬礼で有名だが、右手を右斜めにまっすぐ伸ばすものである。
法的根拠は不明だが、ナチスは忌み嫌われており、イスラエル国内でこれを行うことは、身の危険を伴うようである。


文民の敬礼(答礼)

右手を胸に当てて行う。
Dcim1415/DSC_9767. Dcim1415/DSC_9781. Dcim1415/DSC_9814.


隊の敬礼

全員が挙手の敬礼をするのではなく、幹部指揮官が挙手の敬礼、その他のものは姿勢を正す敬礼となる場合が多い。
この場合、各自が敬礼する相手に顔を向ける。
また、敬礼する相手が巡閲などで移動する場合、その移動に合わせて頭の向きを追従する。
旗がある場合は、旗を傾ける。
Dcim1530/DSC_5498. Dcim1521/DSC_3802. Dcim1516/DSC_3697. Dcim1406/DSC_6125.


旗の敬礼

旗を水平に倒して行う。
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自衛隊の各個の敬礼

敬礼は自衛隊の礼式の1つであり、自衛隊の規律の維持と親和協同の実をあげるために必要な儀礼とされるものである。
自衛隊においては、敬礼を受けたものは、答礼を行うものとされている。


挙手の敬礼

着帽し、かつ小銃を携帯していない自衛官のとる敬礼(姿勢を正す敬礼を除く)。
右手をあげて、手のひらを左下方に向け、人差し指を帽のひさしの右斜め前部にあてて行う敬礼。
Dcim1239/DSC_4157. Dcim1239/DSC_4217. Dcim1506/DSC_3314.

姿勢を正す敬礼

着帽時に国歌に対する時や脱帽時に国旗・国歌に対する時などに行う敬礼。
気をつけの姿勢をとって行い、口を閉じて正面を直視し、頭を動かさず、胸を張り、腕はまっすぐ垂直に降ろす。
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10度の敬礼

脱帽時で天皇や国旗・国歌、隊員のひつぎ以外に対して行う。
脱帽時における敬礼で、頭の位置を上体の正面方向に保ったまま上半身だけを約10度前方に傾ける。


45度の敬礼

脱帽時にとられる敬礼で、天皇や、隊員のひつぎに対しても行われ、脱帽時に行われる敬礼のうちでも特別なものといえる。
頭の位置を上体の正面方向に保ったまま上半身だけを約45度前方に傾ける。


銃礼

着帽し、かつ小銃等を携行するときに行われる敬礼。
左手の手のひらを下にして指をそろえて伸ばし、手首と前腕をまっすぐにしつつ水平に保ち、人差し指の第1関節が銃に軽く接触する程度に保って行う。


捧げ銃の敬礼

着帽し、かつ小銃を携行するとき、天皇、国旗等又は隊員のひつぎなどに対しては、この敬礼を行う。
小銃を右手で体の中央前に上げ、同時に左手で銃の引金室前部を握り、前腕を水平にして体につけ、小銃を体から約10センチメートル離して垂直に保ち、次に右手で銃把を握って行う。
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各個の敬礼

敬礼は、礼式の基本。
海上自衛隊の場合、艦内が狭いということで、肘を伸ばさないところが特徴です。

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登舷礼

登舷礼は、艦艇の礼式の基本。
起源としては、入港時に乗員が艦上に整列し、艦内で大砲などの攻撃の準備をしていないという意思表示として行われています。
同様の起源で、帆船では、登檣礼が行われます。

Dcim0347/DSC_8636. Dcim0347/DSC_8638.

登檣礼

登舷礼は、帆船の礼式の基本。
起源としては、入港時に乗員がマストのヤードに並び、艦内で大砲などの攻撃の準備をしていないという意思表示として行われています。
同様の起源で、艦艇では、登舷礼が行われます。

Dcim4206/DSC_0158. Dcim4201/DSC_6292. Dcim4201/DSC_6302.

艦艇の敬礼

艦艇(指揮官)同士の間で行われる挨拶です。
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船の敬礼

艦艇と船の間で行われる挨拶です。
艦艇は、国家を代表しており、それに敬意を表するために、行われます。
国際感覚の乏しい日本船ではほとんど行われていないようですが、真の海洋国家たる国の商船(国の規模には関わらない)では、きっちり行われます。
1.敬礼する船は、艦艇と反航する際、船尾の国旗を半旗にする。
2.これに対して、受礼する艦艇は、敬礼する船と反航する際、船尾の軍艦旗(または国旗)を一瞬半旗にし、直ちに戻する。
3.敬礼した船は、船尾の国旗を全掲に戻す。


ボートの敬礼

カッターによる礼式に櫂立て(かいたて)という敬礼がある。
艇長の号令により、乗員全員が一斉にオールを垂直に立て、艇長は起立して挙手の礼を行うのが正しい櫂立ての礼式。
この意味については「本艇には運動力は既になく、武器を構える者もまたなし」という、敵意のないことの意思表示が敬礼となったと言われている。
また、櫂立てには、櫂を上げることから「万歳!」という意味もあるらしい。



顔文字の敬礼

顔文字の敬礼なんてものまで出来ているようだが・・・、敬礼というよりは、コミュニケーションの一環である。
正しくは /(・_・) <(・_・) ∠(・_・) であろう。右手!

(^^)ヽ
(^-^)ゝ
(^0^ゞ
(゜゜ゝ
(^o^)ゞ
('◇';ゞ


参考
海上自衛隊の礼式



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新規作成日:2005年1月26日/最終更新日:2008年7月28日