海上自衛隊インド洋派遣部隊情報
海上自衛隊インド洋派遣部隊情報
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推定される派遣艦艇
艦種 記号・番号 艦名 型 竣工日 配属 定係港
護衛艦 DDH144 くらま (DDH143しらね型) 昭和56年3月27日 第2護衛隊群 旗艦 佐世保
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護衛艦 DD104 きりさめ (DD101むらさめ型) 平成11年3月18日 第2護衛隊群 第6護衛隊 佐世保
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護衛艦 DD157 さわぎり (DD151あさぎり型) 平成2年3月6日 第2護衛隊群 第2護衛隊 佐世保
. (DD154 あまぎり)
補給艦 AOE424 はまな (AO422とわだ型) 平成2年3月29日 護衛艦隊 直轄 佐世保
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. (AOE422 とわだ)
各艦紹介
- DDH144 くらま
ヘリコプター搭載護衛艦 HELICOPTER DESTROYER
護衛艦 DDH143 しらね 型
4次防で計画された、「はるな」に続く、ヘリコプター搭載護衛艦。大型ヘリコプター(HSS-2/SH3)3機を搭載する艦艇は、世界でも珍しい存在。
「はるな」の運用実績を踏まえ、各部に改良が加えられた。特に、艦内スペースの効率化から、煙突が前後2本に分割されているのは、外観上の大きな相違点。
指揮管制システムを、完全にコンピュータ処理できる、システムを搭載し、システム艦と呼ばれている。
リンク11、リンク14など、西側最先端の、戦術データ交換システムを、海上自衛隊で初めて搭載した。
近距離での個艦防空も、海上自衛隊として初めて、CIWS(Closed In Weapon System)や、短SAM(シースパロー)を搭載する事により、当時の最先端の近接防御を有する艦となって、出現した。短SAM(シースパロー)のランチャーは、アスロック(ASROC)ランチャーを基本として、アメリカで開発された、初期の形式の物を搭載している。
5インチ砲を艦首に2基、背負式に搭載している艦は、今日では珍しく、威容を誇っている。
近距離対空ミサイル搭載の関係から、対空レーダーには、国産の3次元レーダー(OPS12)が搭載されている。
また、曳航式アレーソナーシステムTASS(Towed Array Sonar System)を装備している。
本艦計画時にも、護衛艦隊でのヘリの運用をめぐり、大型化ヘリ母艦の案もあったが、「はるな」型の運用思想を踏襲する形で建造された。
海上自衛隊の、艦載ヘリコプターは、ヘリコプター搭載艦個艦の所属機ではなく、陸上基地航空隊のもので、作戦時は、出港後、航空基地より各艦に派遣され、艦に着艦後、任務に当たる。従って、実際の艦艇ヘリ部隊の指揮は、各艦では行わず、護衛隊群として行っている。
艦名の「しらね」は、群馬県の「白根山」に因んで命名されており、旧海軍以来初めての命名である。二番艦「くらま」は「鞍馬山」で、大正前期の戦艦の艦名にもあったもの。現在、いわゆる88艦隊の旗艦として、「はるな」型と共に各護衛隊群に1隻づつ配属されている。
「しらね」は、第一護衛隊群旗艦として、観艦式での観閲艦や、リムパックなど公式行事の参加が多い。
DDH とは Helicopter Destroyer の略号。
同型艦
DDH143 しらね 昭和55年3月17日 第1護衛隊群 旗艦 横須賀
DDH144 くらま 昭和56年3月27日 第2護衛隊群 旗艦 佐世保
主要要目
基準排水量:5200t / 満載排水量:6800t
主要寸法 全長159m×幅17.5m×深さ11.0m×喫水5.3m
主機:蒸気タービン2基2軸, 出力:70000PS, 速力:約32kt
船型:長船首楼型, 乗員:約350名
主要装備:5インチ54口径単装速射砲:2基
高性能20mm多銃身機関砲(CIWS):2基
短SAM シースパロー8連装発射機:1基
アスロック(ASROC)8連装発射機:1基
3連装短魚雷発射管:2基, 哨戒ヘリコプター:3機
- DD104 きりさめ
ヘリコプター搭載汎用護衛艦 DESTROYER
護衛艦 DD101 むらさめ型
「あさぎり」型に続く、第3世代のヘリ搭載汎用護衛艦。基本的装備は、「あさぎり」型に準じているが、艦型は、ステルス性を考慮して、テーパーがかけられており、CIWS(Closed In Weapon System)の装備位置も、艦の前後に配置されるなど、より射界の確保がされている。
アスロック(ASROC)発射機と、短SAM(シースパロー)に、垂直発射機構VLS(Vertical Launching System)が採用された。
アスロック(ASROC)は、Anti Submarine Rocketの事で、対潜魚雷を付けたロケットを飛ばせ、目標潜水艦付近にパラシュートで落下着水した後、対潜魚雷として目標を攻撃するもの。
従来のミサイルは、弾庫からミサイルをランチャーへ装填し、目標へ指向し発射していたが、次弾発射のリアクションタイム短縮と、ランチャーの残存性向上のため、垂直発射機構VLS(Vertical Launching System)が採用されている。弾庫とランチャーが一体化して船体内に埋め込まれて装備されている。
短SAM(シースパロー)のミサイル性能には大差はないが、垂直発射方式の採用により、ランチャーを旋回指向する時間などの、リアクションタイムの短縮などにより、即応力が増大している。
アスロック(ASROC)については、アメリカの垂直発射式アスロック(VL-ASROC)を搭載し、射程が約2倍に向上している。
対艦ミサイルは、国産の90式対艦ミサイル(SSM-1B)を搭載しているが、ハープーンの運用も可能である。4連装のランチャーも、ハープーン同様のキャ二スター形式で、混載が可能である。
ヘリコプター格納庫は、「あさぎり」型同様、2機の格納も可能とされている。
本型では、バウソナーが復活した。
「あさぎり」型より、約1000トン排水量が増大したが、省力化が進み、乗員数は逆に2割程度減っている。
マストは、艦の大型化にも関わらず、艦橋直後の1本に、機能が集中されている。
本型の建造は、9隻で終了し、DD110からは、細部を改良した4600トン型へ移行する。
ステルス性の艦型と、垂直発射機構VLS(Vertical Launching System)の装備により、ミニ・イージス艦とも言われているが、現状では、イージス艦やイージスシステムとリンクや連動などの直接的関係はない。
艦名には、天象気象の名称から、「村雨」「春雨」「夕立」「霧雨」「電」「五月雨」「雷」など、「雨」に関する名称が付けられている。
DD とは Destroyer の略号で、元来は、駆逐艦 の意。
同型艦
DD101 むらさめ 平成8年3月14日 第1護衛隊群 第1護衛隊 横須賀
DD102 はるさめ 平成9年3月24日 第1護衛隊群 第1護衛隊 横須賀
DD103 ゆうだち 平成11年3月4日 第2護衛隊群 第6護衛隊 佐世保
DD104 きりさめ 平成11年3月18日 第2護衛隊群 第6護衛隊 佐世保
DD105 いなづま 平成12年3月15日 第4護衛隊群 第4護衛隊 呉
DD106 さみだれ 平成12年3月21日 第4護衛隊群 第4護衛隊 呉
DD107 いかづち 平成13年3月14日 第1護衛隊群 第5護衛隊 横須賀
DD108 あけぼの 建造中・平成14年3月竣工予定
DD109 ありあけ 建造中・平成14年3月竣工予定
主要要目
基準排水量:4550t / 満載排水量:5100t
主要寸法 全長151m×幅17.4m×深さ10.9m×喫水5.2m
主機:COGAG ガスタービン4基2軸, 出力:60000PS
速力:約30kt
船型:平甲板型(遮浪甲板型), 乗員:約165名
主要装備:3インチ62口径単装速射砲:1基
高性能20mm多銃身機関砲(CIWS):2基, 短SAM VLS:1基
4連装SSM発射機:2基, アスロック(ASROC) VLS:1基
3連装短魚雷発射管:2基, 哨戒ヘリコプター:1機
- DD157 さわぎり
DD151 あさぎり型
「はつゆき」型に続く、第2世代のヘリ搭載汎用護衛艦。基本的装備は、「はつゆき」型に準じているが、拡大改良型で、CICの艦内配置など、より近代戦への対応が計られている。
格納庫は舷側一杯まで拡張され、必要時には、ヘリコプター2機の格納も可能な設計とされている。ピルボードとも称される、大きな壁面は、ステルス対策が叫ばれる今日、レーダー反射上は、かなり問題が有りそうである。
艦首は、クリッパー型とされたが、バウソナーは装備されず、「はつゆき」型同様、ハルソナーが装備されている。
推進装置は、海上自衛隊で初めて、COGAG(Conbination of Gusturbine and Gusturbine巡航時 巡航用ガスタービン、高速時 巡航用+高速用ガスタービン)方式とされた。
また、艦橋主機操縦装置も、初めて設置され、艦橋のみで、機関運転を含む、操艦が可能となっている。従来は、機関の操縦・制御は、機関室に隣接する、機関制御室で行われ、艦橋でのエンジンテレグラフ操作により、この機関制御室へ伝達され、指定の制御が行われる形であったが、この艦橋主機操縦装置の導入により、艦橋での意思決定が、直ちに機関操作に連動する事が可能となった。導入当初は、機関室の存在意義や、航海科との任務分担などの問題も有ったようだ。
また機関部の配置もシフト配置にして抗甚性を向上させている。マストが「はつゆき」型の一本から「あさぎり」型で二本になったのも、こうしたことが関係している。
シフト配置とは、機関関係の装置を、左右両舷で、順序を逆にし、万が一、船体両舷を貫通する損害を被っても、残った機械の組み合わせで、機能を維持できるようにするもの。フォークランド紛争の教訓から、上部構造物は、鋼製とされている。以前は、軽量化の為に、アルミなどの軽合金を多用されていたが、被災時の火災に対して、意外と弱い面が戦訓としてあり、以後の艦艇では、鋼製に戻されている。
指揮管制システムはOYQ−6が搭載されている。
本型の建造は、8隻で終了し、「むらさめ」型へ移行した。
艦名には、天象気象の名称から、「朝霧」「山霧」「夕霧」「天霧」「浜霧」「瀬戸霧」「沢霧」「海霧」など、「霧」に関する名称が付けられている。「沢」とは、山間の源流部の川を意味している。
DD とは Destroyer の略号で、元来は、駆逐艦 の意。
同型艦
DD151 あさぎり 昭和63年3月17日 第2護衛隊群 第2護衛隊 佐世保
DD152 やまぎり 平成1年1月25日 第2護衛隊群 第2護衛隊 佐世保
DD153 ゆうぎり 平成1年2月28日 第3護衛隊群 第7護衛隊 大湊
DD154 あまぎり 平成1年3月17日 第1護衛隊群 第5護衛隊 横須賀
DD155 はまぎり 平成2年1月31日 第3護衛隊群 第7護衛隊 大湊
DD156 せとぎり 平成2年2月14日 第3護衛隊群 第7護衛隊 大湊
DD157 さわぎり 平成2年3月6日 第2護衛隊群 第2護衛隊 佐世保
DD158 うみぎり 平成3年3月12日 第1護衛隊群 第5護衛隊 横須賀
主要要目
基準排水量:3500t / 満載排水量:4300t
主要寸法 全長137m×幅14.6m×深さ8.8m×喫水4.5m
主機:COGAG ガスタービン4基2軸, 出力:54000PS
速力:約30kt
船型:長船首楼型, 乗員:約220名
主要装備:3インチ62口径単装速射砲:1基
高性能20mm多銃身機関砲(CIWS):2基
短SAM シースパロー8連装発射機:1基
4連装SSM発射機:2基
アスロック(ASROC)8連装発射機:1基
3連装短魚雷発射管:2基, 哨戒ヘリコプター:1機
- AOE424 はまな
補給艦 AOE422 とわだ型
「さがみ」の実績を踏まえ、拡大改良され、建造された、第3世代の補給艦。
本型3隻の完成により、各護衛隊群1隻の割り当てが可能となった。
船体は、一般商船のタンカーに準じているが、長船首楼型となった為、艦内容積が増大している。
「ときわ」は、湾岸戦争後、ペルシャ湾に派遣され、掃海部隊の支援に当たっている。
先の、トルコ地震に対する支援業務で、仮設住宅輸送も担当した。
艦名は、名所旧跡(湖)の名称より、青森県の「十和田湖」、山口県宇部市にある「常磐池」、静岡県の「浜名湖」に因んで付けられている。
目下、本級を更に拡大した補給艦が計画されており、4個護衛隊群の他、掃海隊群へも、補給艦の割り当てが計画されている。
AOE とは Fast Combat Support Ship の略号で、元来は、高速戦闘支援艦 の意。
同型艦
AOE422 とわだ 昭和62年3月24日 護衛艦隊 直轄 呉
AOE423 ときわ 平成2年3月12日 護衛艦隊 直轄 横須賀
AOE424 はまな 平成2年3月29日 護衛艦隊 直轄 佐世保
主要要目
基準排水量:8100t / 満載排水量:15850t
主要寸法 全長167m×幅22.0m×深さ15.9m×喫水8.1m
主機:ディーゼル2基2軸, 出力:26000PS, 速力:約22kt
船型:長船首楼型, 乗員:約140名
主要装備:洋上補給装置:一式
資料編
艦船の用語
軍事・艦船の用語の解説です (最新更新日:1998年12月6日)
出版社・資料の紹介
軍事・艦船の おなじみの出版社・資料を紹介します (最新更新日:1999年9月28日)
電子資料の紹介
CD-ROMなどを紹介します (最新更新日:1999年11月10日)
観艦式の歴史
観艦式の歴史を整理してみました (最新更新日:2000年9月21日)
実弾と訓練用弾
実弾と訓練用弾の識別に付いて整理をしてみました (最新更新日:2001年2月3日)
海上自衛隊・資料館
海上自衛隊・資料館の一覧です (最新更新日:2001年2月4日)
自衛隊・連絡先
自衛隊の連絡先の一覧です (最新更新日:2001年2月4日)
世界の重工業企業
造船などの重工業について整理をしてみました (最新更新日:2001年3月31日)
各国の軍隊名称
各国の軍隊の名称について整理をしてみました (最新更新日:2001年4月10日)
組織図、編成表、艦艇一覧表
組織図、編成表、艦艇一覧表です (最新更新日:2001年4月12日)
階級呼称
階級について、整理してみました (最新更新日:2001年4月19日)
階級章
階級章について、整理してみました (最新更新日:2001年4月19日)
関連資料
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新規作成日:2001年11月2日/最終更新日:2001年11月2日