港の業務(船舶支援編)
船にサービスを提供する仕事
船は港に停泊中に、次の航海に備えてさまざまな物資を補給します。給油業から燃料油や潤滑油を、給水業からは飲料水、船具商・マリンサブライ業からはローブやワイヤーといった船具や食料、日用品など。航海中に出たゴミは清掃業が回収します。沖合に停泊した船から上陸するには、通船が利用されます。船の修理は船舶修繕業が行います。また気象庁港湾気象官による気象測器の点検作業などが行われます。船は港でこうしたサービスを受けて、万全の状態にして次の航海ヘと旅立ちます。
- 船舶給水業
船へ飲料水やバラスト水などを提供します。岸壁の給水栓からの岸壁給水と、水を運ぶ給水船での運搬給水が行われています。
横浜港では自動給水機が、大さん橋、山下ふ頭、大黒ふ頭に設けられています。横浜市では1926(昭和元)年から船舶給水事業を行ってきましたが、1998(平成1O)年に横浜市水道局から港湾局に移管され、さらに民営事業として横浜はしけ運送事業協同組合へと引き継がれました。
船舶給水 車輌
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船舶給水
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給水船、水船
給水船は運搬給水に使用される。
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- 船舶給油業
燃料油や潤滑油を船へ提供します。給油船のタンクの中に燃料油を入れて給油に向かいます。潤滑油はドラム缶にいれて運ぶこともあります。大型船への給油には、給油船ではなく内航タンカーが船に横付けして給油することもあります。
給油船、油船
碇泊中の船に、燃料を補給する船。
給油中は、赤い B旗を揚げている。
B旗
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- 船具商・マリンサプライ業
航海に必要な船用品から乗船客の生活を支える日用命や食料品などの生沿必需品を船へ提供する仕事です。取り扱い品目は、ネジやローブ、ワイヤー、ぺンキから、洗剤やトイレットぺーパー、肉や野菜などの食料品まで、ありとあらゆる品物を船へ納めます。着岸中に岸壁から納品することもありますが、小型船で沖合に停泊する本船に納品しにいくこともあります。
客船に納品される品物としては、世界一周クルーズ用の品々があります。ナプキン、自在ほうき、豆炭、クッキングべーパーなどがトランクに山積みされている。
クルーズ用の品物を納品するのはマリンサプライヤーです。
- 通船業
船と岸壁の間を結ぶ海のタクシーです。
沖合に停泊中の船へ船会社の人を運んだり、船から乗組員が上陸のために利用したりします。また客船入港時には、観光船として観光客が利用することもあります。
横浜港では、大さん橋のたもとに乗り場があります。
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- 観光船業
港内を周遊し、観光する客船を観光船といいます。
横浜港では、山下公園や大さん橋などの発着所から毎日出港しています。食事を楽しめるレストラン船もあります。定期コースが中心ですが、有名な外国客船の入港の時などには臨時便もでます。
観光船、遊覧船、水上バス
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- 清掃業
船から出たゴミや、港内のゴミを収集し、処分します。また貨物倉内の清掃を行います。海上のゴミは清掃船を使って収集します。1995年に発生したタンカー座礁による原抽流出事故を契機に、油回収装置が設置できる清掃船が登場してきました。
清掃船による海上清掃作業では、船体中央のコンテナーにゴミを集める船があります。
横浜港で多いゴミはペットボトルなどのプラスチック類、ビニ一ル類、空き缶・空き瓶、タイヤ、材木などがあります。
清掃船
海上のゴミを集めて、掃除する船。
ゴミを人がアミですくって、あつめるタイプと、双胴型の船体の間に回収する装置の付いたタイプの船がある。
- 船舶修繕業
入港した船舶の修理を行います。ぺンキ塗りのような軽微な作業から、主機の交換といった大きな工事まで、次の航海が安全に行えるように修理をします。
- 気象庁 地方気象台
気象庁地方気象台では、航海中には無線やファックスで気象実況図や予想図などの情報を提供しています。また、港湾気象官が入港した船の要請に応じて訪船し、船舶の気象測器の,点検や技術指導などを行っています、港湾気象官は国内では、横浜、神戸、名古屋に一人づつ配置されています。
船内で気象測器を点検をする気象庁港湾気象官です。
横浜港の気象庁横浜地方気象台は、中区山手にあります。
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新規作成日:2003年1月29日/最終更新日:2003年1月29日