編集後記
作成の経緯
1998.5.11 ダイビングのインストラクターの竹澤博隆氏が、インターネットの帝国海軍倶楽部MLに、小笠原周辺でダイビングポイントとなっている沈没船の調査の為の情報提供を呼びかけた事に端を発しています。
1998.9.23 新たにインターネットの帝国海軍倶楽部MLに参加した門田充弘が、過去のメールリストを参照し、竹澤博隆氏と情報交換を始めたところ、意外なほどに意見がまとまり、資料としてまとめてみる事に成りました。
思えば 艦船おたくの私と、自然の中のアウトドアスポーツの竹澤博隆氏と、1000kmも隔てて、まったくの接点を持たないはずの二人が、インターネットを通して出会い、こうして共通の作業を進めるのも、面白い巡り合わせです。
分担として、現地小笠原での調査、写真撮影を、ダイビングインストラクターの 竹澤博隆氏が、東京での、資料調査、冊子構成を、門田充弘 が行う事に成りました。
調査の段取り
- まず「日本商船戦時遭難史」から、小笠原周辺での沈没船舶を洗い出し。
- 次いで、見つかった船名から、「本邦建造船要目表1868-1945」を参照して、各船の要目を調査。
- 同時に「本邦建造船要目表1868-1945」により、船会社の合併などの推移を調査。
- 「大阪商船80年史」においては大阪商船の2隻の名は発見できなかった。
- 代わりに「本邦建造船要目表1868-1945」より、戦時標準船の類似の大きさの船舶を計上した。
- また、哨戒中の艦艇も考慮されるので「日本海軍護衛艦艇史(海人社)」を調査。
- 「Warships of the Imperial Japanese Navy 1869-1945 (USNI)」により、関連調査。
- 「日の出汽船七十年史」により、関連調査。
- 「戦時輸送船団史(出版協同社)」により、父島を発または着とする数船団を調査。
一部に「無事到着」の記載を見ると、ほっとする。
- 竹澤博隆氏の資料が東京へ到着し、各資料との、照合併合作業。
- 「Warships of the Imperial Japanese Navy 1869-1945 (USNI)」により、対応する船名で調査。
- 沈没船の位置図作成。
- 「戦時輸送船団史U(駒宮真七朗氏著)」により、父島を発または着とする数船団を発見。
一部に「安着」の記載を見ると、ほっとする。
- 竹澤博隆氏の写真画像第1便が東京へ到着し、掲載作業。
- 図面、写真の捜索、計上。
- 船型参考の為、模型写真の計上。
- 関係先への照会
- 海事資料センター において調査
- 横浜マリタイムミュージアム 図書室 において調査
- 防衛研究所図書館 において調査
作者略歴
竹澤博隆 25歳
神奈川県川崎市出身
17歳の頃から小笠原に通い始め3年前から父島に住むようになりました。
職業はパパスダイビングスタジオというダイビングショップでダイビングのインストラクターと42人乗りの大型クルーザーのキャプテンをしています。
E-mail marutake@pop16.odn.ne.jp
門田充弘 39歳
東京都品川区出身
幼い頃から船が好きで、模型を作ったり、最近では写真撮影に走り回っています。
職業はコンピュータソフトウェアのSEですが、パソコンは最近始めたばかりです。
一応4級小型船舶の海技免状を持っていますが、完全なペーパーです。
E-mail fleet7@cts.ne.jp
URL Captain Fleet (旧 本国艦隊司令官) http://www1.cts.ne.jp/~fleet7/indexj.html
参考資料
- 日本商船戦時遭難史
- 日本船名録 昭和十六年
- 日本船名録 昭和十八年
- 本邦建造船要目表1868-1945
- 戦時輸送船団史(出版協同社)
- 戦時輪送船団史U(駒宮真七朗氏著)
- 太平洋戦争被雷艦船史 (駒宮真七朗氏著)
- 戦時船舶史 (駒宮真七朗氏著)
- 戦時造船史 太平洋戦争と計画造船(日本海事振興会)
- 日本駆逐艦史(海人社)
- 日本海軍護衛艦艇史(海人社)
- 丸 SPECIAL No47 (潮書房) 敷設艇・敷設特務艇
- 丸 SPECIAL No49 (潮書房) 駆潜艇・哨戒艇
- 丸 SPECIAL No50 (潮書房) 掃海艇・一、二等輸送艦
- Warships of the Imperial Japanese Navy 1869-1945 (USNI)
- 大阪商船80年史
- 創業百年史資料 (大阪商船三井船舶)
- 日の出汽船七十年史
- 船体写真集 昭和53.2 (岡田商船)
- 新三菱神戸造船所五十年史
- 新造船写真史 (三菱重工 横浜造船所)
- 播磨造船所50年史
- 三井造船所株式会社50年史
- 川崎重工業株式会社社史(別冊)−年表・諸表−
- 浦賀・追浜百年の航跡 1897-1997 (住友重機械工業)
- 太平洋戦争沈没艦船遺体調査大鑑 昭和52.7.10 (戦没遺体収容委員会)
- 小笠原 −23年のあゆみ− 1991 (東京都・東京都小笠原村)
- WRECK DIVING in OGASAWARA (PAPA'S DIVING STUDIO)
- 小笠原レックSPインストラクターコース "沈船調査報告" (PADI JAPAN College)
- Wrecked Ships in OGSAWARA (吉村朝之)
- PAPA'S DIVING STUDIO 調査図
- 徴用船舶名簿 昭和18.6.1現在 < 防衛研究所図書>C船舶7、88
- 特設艦船被害表 < 防衛研究所図書>C船舶84
- 丸 SPECIAL No109 (潮書房) 本土防空作戦
- 丸 SPECIAL No111 (潮書房) 終戦時の帝国艦艇
- 大洋漁業80年史 昭和35
- 日本水産の70年 昭和36
- 漁船の太平洋戦争 平成4.6.1 (殉職漁船表彰委員会/焼津市浜当目1-14-14)
- 日本郵船戦時船史(上・下巻) 昭和46(日本郵船)
- 焼津漁業史
- 日本艦艇及船舶被害一覧表 昭和16.12〜19.12 <防衛研究所図書館>C全般66
- 250噸標準船 第二郵船丸建造記念 <防衛研究所図書館>G写真131
今後の調査
- 陸海軍の病院船一覧表 「にった丸」
- 「第3郵船丸」
- 「大功丸」大洋海運
- 「延寿丸」岡田商船
- 「CD4」「CD12」
- 「現代日本産業発達史(造船)」(現代日本産業発達研究会/交詢社出版局) 大正13-昭和20の造船一覧表
照会中
- 大阪商船三井船舶 / 「志摩丸」「大慈丸」「大美丸」「石狩丸」
- 大洋漁業 / 「第五利丸」「第六玉丸」「第七玉丸」
- 親和海運 / 「睦月丸」日本製鉄 「龍江丸」「浜江丸(濱江丸)」大連汽船/東邦汽船
- 福一漁業(焼津) / 「第5福一丸」海軍監視艇
- オリオンシッピング / 「延寿丸」岡田商船
- 国際エネルギー輸送 / 「利根川丸」松岡汽船
- 三光汽船 / 「興義丸」
- 静岡漁協連合会 / 「第3共和丸」「第12明神丸」「第6栄丸」「第5福一丸」海軍監視艇
- 合衆国国防総省
- 合衆国第三艦隊 (U.S. THIRD Fleet)
- 合衆国海軍機関紙 (U.S. ALL HANDS)
- 合衆国海軍造船博物館 (United States Naval & Shipbuilding Museum and USS Salem (CA 139))
- 合衆国空軍博物館 (UNITED STATES AIR FORCE MUSEUM)
- 合衆国海軍協会 (USNI)
- 合衆国海軍歴史センター (NAVAL HISTORICAL CENTER)
海中写真撮影
協力
- 戦没船を記録する会
〒105 港区芝2−8−13 睦マンション206 船舶部員協会内
電話 3452−5085
主な活動
・戦没船の写真収集
・戦没船の写真の永久記念展示運動
・戦時記録、証言の収集、整理、保管
・主な作業チームは、@戦死者名簿の調査、A写真収集、B証言収集、C記録整理、D小型船資料調査、E戦史研究、F事業推進、G広報、H地方支部、I事務局
- PAPA'S DIVING STUDIO
(有)パパスダイビングスタジオ
東京都小笠原村父島字奥村
TEL 04998-2-2373 FAX 04998-2-2308
http://www.at-m.or.jp/~naoru/papas/papas.html
http://home3.highway.ne.jp/~papas-ds/
- 日の出汽船
- 海事資料センター
- 合衆国海軍情報部 (U.S. Navy)
- David H. Lippman (http://www.flash.net/~hfwright/dl_index.htm)
- 合衆国太平洋艦隊広報部 (U.S. Pacific Fleet)
- 合衆国空軍広報部 (USAF)
- 合衆国第七艦隊司令部広報室 (U.S. Seventh Fleet)
- 駒宮真七朗氏
- 焼津漁協
- 日本郵船広報グループ / 「鳴門丸」「山城丸」資料
- 日本水産総務広報部広報課 / 「第五昭南丸」「第2能代丸」データ
- 焼津市歴史民族資料館 / 焼津漁船 海軍監視艇 情報
- 合衆国海軍航空博物館 (NATIONAL MUSEUM of NAVAL AVIATION)
- 横浜マリタイムミュージアム 図書室
- 防衛研究所図書館
- ナビックスライン / 「辰栄丸」データ
新規作成日:1998年9月29日/最終更新日:1998年11月21日